コーサク、真剣な顔でペンを握って、何をしてるの?
実は野菜の年間計画を立ててるんだ!
エライ!農家になるための勉強になるしいいね!ちょっと見せてみてよ!
いいよ!これで毎年同じ場所に同じ野菜を同じ時期に植えていくんだ!ルーティンを組めば超効率的だろ!?
な、なんだってぇっ!?
もしかして、毎年同じ場所に同じ野菜を植える気なの!?
【助けて】農家が恐れる連作障害とは?【野菜が育たない…】
皆さんはとまとが驚いた理由がわかったでしょうか?^^
今わからなくても大丈夫!
実は栽培をする人、特に農家になるなら必ず知っておかないといけないルールがあるんです。
それが『連作障害(れんさくしょうがい)』と呼ばれるものです。
今日はそんなルールを解説します!
対策法もお伝えしますので、最後までぜひ読んでいってくださいね!
この記事はこんな方にオススメです。
連作障害って?
毎年同じところに同じ野菜を植えて
ルーティンにできたら効率がいいのにな…
農業のやり方に絶対はないから、同じところに植えたら絶対育たないということではないんだけどね。
確かにコーサクの言うような毎年同じ場所に同じ野菜を植えることができたら、年間のスケジュールも組みやすくなりますね。でもその場合、連作障害が起きる可能性があります。
連作障害が起きると具体的にどうなるの?
連作障害が起きると具体的に
● 作物が病気にかかりやすくなる
● 土壌の虫が増えて作物が食べられる
● 病気にかかっていないこと(収量・品質に大きな影響がある)
● 見かけが良いこと
● 味がよいこと
連作障害の原因は?
連作障害の原因は主に以下が考えられます
● 土壌病害
● 土壌虫害
ひとつずつ解説するよ!
生理障害
生理障害は肥料の養分摂取や気温、日の当たり具合、降水量などの様々な環境が要因になって起きます。
特に連作で考えられる要因として、土中の栄養分の偏りが考えられます。
なぜなら野菜ごとに欲しがる養分が違うからです。
例えばAという養分が好きな野菜ばかり植えていると、土中のAという養分がなくなって野菜は養分を吸収できなくなってしまいます。
土壌づくりの大切さが伺えますね。
土壌病害
土の中にはたくさんの微生物や病原菌が生息しています。
こうして土の中はバランスがとられているのですが同じ作物ばかり植えているとこのバランスが崩れるんですね。
なぜなら、野菜は自分から分泌物を出しているからです。
野菜によって出す分泌物も違うので、その分泌物が好きな微生物ばかり集まると、当然偏りが出てきますよね。
そうすると、病原菌ばかり増えていくということもあり得るわけです。
『風の谷のナウシカ』でこんなセリフがありましたよね…
ナウシカ<汚れているのは土なんです!
すごい説得力のあるセリフだ…。
● 青枯病…葉は青いのに、クタッと力なく水切れのように元気がなくなる。茎の根元あたりに白い綿のようなものがつく。ナス科に多い。
● 根こぶ病…根っこにたくさんボコボコしたコブができ、水分や栄養の吸収を妨げる。アブラナ科に多い
トマトに1株青枯病が出た時、すぐさま株ごと引っこ抜いたよ。
すぐに蔓延しちゃうからね。約1000円の収益よ、さよなら…
土壌害虫
土壌害虫として有名でたちが悪いのが『センチュウ』です。
土壌の中にいて、細長く目ではほぼ見えませんが、連作を続けると増えていきます。
センチュウが出ると、作物が枯れ、根にはコブができて根腐れも起こします。
先程解説した土壌病害の『根こぶ病』にも同じ症状が見られますが、根こぶ病は病原菌が原因で、こちらはセンチュウによる虫害になります。
対策法
連作障害が大変なものだってことがわかったよ。
対策法はないの?
それじゃあ、次は対策法について見ていこう。
次は農家も実際に行っている対策法を解説していきます。
輪作する
連作障害を起こさないためには連作をさけ、代わりに輪作(りんさく)をしましょう。
詳しいことがわからない方でもだいたい連作障害が起きにくい対策法になります。
コンパニオンプランツを植える
野菜には相性があります。
中でも相性のいい野菜のことを『コンパニオンプランツ』と言います。
例えば
キュウリ ✕ ナスタチューム
トマト ✕ バジル
土壌消毒
灌水(かんすい)してビニールで覆って太陽の熱で消毒したり、薬を使って消毒する方法があります。
薬は強めなことがあるので、ビニールハウス等だと数週間締め切ることもあります。
ビニールハウスの連作障害はなかなか避けきれない部分があります。。。
一時だけ田んぼにする
これはあまり本等に載っていないのですが、一度田んぼにして水を畑にためることで、リセットする方法もあるようです。
まとめ
いかかだったでしょうか?
ちょっと難しかったかもしれませんが、毎年同じ場所に同じ野菜を植えると収量が落ちるなどのリスクがあるということを知ってもらえたら幸いです。
同じところに植えるにしても、農家さんはなんらかの対策をとっているはずです。
農業って本当に頭を使います。そしてそれが農業の面白さでもあります。
これからも農業の知識をどんどん提供していきます!
それでは今日はこのへんで!